私はスーパーの野菜売り場で60歳を過ぎてからバイトを始めました。
この頃、以前、早朝に来たフィリピン人の女性のお客さんを思い出します。
そのお客さんは何を買いに来たのか?
どうして今頃、私が思い出すのか?
以下に記します。
冬の早朝の美人のお客さん
冬は朝が暗いです。
早朝に、遠目からでも分かる綺麗な女性が来店しました。
そのお客さんは私を見るなり、近づいて来ました。
そして、何か私に話しかけてきましたよ。

ゲンゾー
英語です。
香水が強く、いかにもフィリピンパブのフィリピーナだと想像がつきます。
優しい感じの綺麗な人でした。
フィリピーナのお客さんがしきりに言う単語
日本語が全然できないのでしょうね。
何かを探しているというのは理解できました。
でも、しきりに言う言葉は、ゴーンです。
ゴーンってカルロスゴーンのことか?
少し恥じらいながら見上げて話す様子がとても可愛らしかったです。
そのせいもあり、私は頭が良く働かなかったのでした。
そのフィリピーナのお客さんが何度もゴーンと言うので、私はカルロスゴーンのことかと思ったのです。
このスーパーにはカルロスゴーンはいません。
困った私はつたない英語で言いました。

ゲンゾー
ヒー・マスト・ビー・イン・レバノン
(彼はレバノンにいる筈です。)
フィリピーナのお客さんが何が欲しいのかわかった
私の英語を聞いて、彼女は戸惑う表情を見せました。
また、その様子が魅力的でした。
その後、私は閃いたのでした。

ゲンゾー
ゴーンってもしかして、コーンのことかぁ
私が今頃になって綺麗なフィリピーナのお客さんを思い出す理由
日本では冬には、とうもろこしはありません。
私は、コーンはないと伝えました。
夏なら店頭に出ています。
それで、私は今になってそのお客さんを思い出すのです。
でも、後悔しています。

ゲンゾー
缶詰のスウィートコーンを案内すればよかったのかもしれません。